カイムキのベーカリーとビアバー|ハワイで働く日常
2023年07月05日
投稿者:Yuka さん
Kaimukiに絶品新ベーカリーがオープン
2023年06月30日
Kaimukiの9th AvenueとWaialae Avenueの交差点近く、Mud Hen Water(マッド ヘン ウォーター)の隣にあったカイムキ・スパレットがなくなって跡地が長らく空き店舗になっていたのですが、2週間前の5月末に待望の新店The Local General Store(ザ ローカル ジェネラル ストア)がオープンしました。
どんなお店が気になっていたので早速覗きに行ってみると、看板にはBakery(パン屋)
・Butchery(肉屋)と書いてあります。
The Local General Storeの面白いところは、お店の左半分のショーケースはパン屋、右半分のショーケースは肉屋だという点。共にハワイ出身のオーナー、HarleyとJasonは大学で生物学を学んだ後それぞれキャリアを転向して飲食業界へ。
ペストリーを担当するHarleyはサンフランシスコで有名なJane the Bakeryでクロワッサン作りを学んだ後、シカゴで有名なパティシエMeg Galusに師事、クロワッサンや同じクロワッサン生地を使ったペストリー類はショーケースからでもパリパリな食感を見て取ることができます。
個人的におすすめしたいのは、クロワッサン生地を使用したちょっと珍しいシナモンロールCroissant Cinnamon Roll with Vanilla Bean Cream Cheese Frosting(クロワッサン シナモンロール)。普通のパン生地で作るシナモンロールとは異なるクロワッサン生地なので、外側はサクッとした食感。また、オーダーが入ってから後のせしてくれるバニラ風味のクリームチーズ・フロスティングは柔らかくとろっとして、持ち帰ってもフレッシュ感もたっぷり。
もう一つは、ハワイで最も有名なBean to Bar(ビーン トゥ バー)のチョコレートメーカー、Manoa Chocolate(マノア チョコレート)のチョコレートを使用したChocolate Ganache Croissant(チョコレート ガナッシュ クロワッサン)。使用しているチョコガナッシュがManoa Chocolateのものなので甘め控えめビターな味わいなので、大人にぴったりなチョコクロワッサンです。
他にも気になるのは、肉屋×パン屋ならではの食事系クロワッサン。今回はローストビーフクロワッサンだったのですが、今後もどんなクロワッサンが登場してくるか目が離せません。
一方、精肉を担当するJasonはMud Hen Waterで地元の食材を活用するシステムに目覚めた後、サンフランシスコ近郊のバークリーにある肉屋で一頭の肉を解体するスキルを会得、その肉を余すことなくソーセージやパテ、スープストックなどに使用することを学んだそうです。The Local Storeで扱う肉はハワイの地元の牧場から一頭丸ごと仕入れ、店内で解体して販売しているので、好みの部位があれば事前に指定してオーダーすることも可能なんだそう。肉の種類も定番の牛、豚、鶏だけでなく、羊や鹿の肉も取り扱っています。
ハワイに来たら是非試してもらいたいのは、ハワイのローカルのVenison(鹿肉)。ダウンタウンにある有名なレストランSenia(セニア)のシェフAnthony Rush(アンソニー ラッシュ)も「ハワイの鹿肉にはいわゆるジビエ(Game Meat/ゲームミート)特有の臭みがなく、とてもクリーンな味わい」と表現するくらい、タルタルのような生肉でもまったく獣臭が感じられず、むしろ鹿肉ってこんなに甘みや旨味のあるお肉だったんだと驚かされます。
The Local General Storeで取り扱う鹿肉は、マウイ島やモロカイ島から仕入れたもので、一頭買いしているだけあって、Tボーンチョップなど普通ではなかなか手に入りにくい部位も手に入れることができます。
鹿肉だけに限らず、牛や豚なども一頭丸ごと仕入れているので、どの部位も余すことなく使うために、ソーセージやリエット、スパムまで全て自家製なんだそう。旅行でハワイに来ていて火が使えない方でも試しやすいのはリエットとスパム。カルアポークのリエットはスモーキーなフレーバーで、ワインだけでなくビールに合わせても良さそうです。スパムといえばあの缶詰のイメージがありますが、見た目からしてきちんと手をかけて作られたことがわかります。
ベーカリーセクションのマスコットとして置かれているトトロだるま。不思議とハワイアンなレイともよくマッチしています。
これまでハワイで不便だと感じていた、朝から空いている美味しいパン屋さんがほとんどない、品質の確かな信頼できる肉屋さんが少ないという問題を一気に解決することができそうです。
現在はソフトオープニング期間なので、今後営業日や営業時間が変更になる可能性もあるかもしれません。詳細は公式Webまたはインスタ等をチェックしてみて下さい。
今回のコラムを担当したのはYukaでした。
The Local General Store
3458 Waialae Ave, Honolulu, HI 96816
https://www.thelocalgeneralstorehi.com/
営業時間
ベーカリー:8:00-14:00
精肉:9:00-17:00
定休日:火、水
2023春オープン、ハワイらしいビアバー
2023年07月05日
クラフトビールのタップルームというと、インダストリアルなイメージが強くて、ハワイのHonolulu Beer WorksやAloha Beer、Hana KoaのバーなどもKaka’ako(カカアコ)らしいヒップでクールな印象がありますが、今年の4月にダウンタウン/チャイナタウンにオープンしたばかりのクラフトビアバー、Beach House Beer Co.(ビーチ ハウス ビア カンパニー)は他のブリューワリーとは一線を画する、ハワイにぴったりなリゾートスタイルのクラフトビアバーで、とにかくインテリアやパッケージが可愛くて、女子にこそおすすめしたいお店です。
Beach House Beerは、昨年マウイ島のLahaina (ラハイナ)にタップルーム兼レストランをオープンさせたばかりの新しいマイクロブリューワリーで、ALOHAのスピリットを体現できるような、1日の仕事の終わりやハワイの強い陽射しを浴びた後にリラックスできるようなスペースをコンセプトにタップルームをデザインしたそうです。
その言葉の通り、雑多なチャイナタウンの通りから一歩店内に足を踏み入れると、まるでワイキキやカイルアのビーチに戻って来たかのような明るい雰囲気。ハワイにありそうでないビーチ沿いのバーか、友人のビーチハウスに遊びに来たような気分にさせてくれます。
店内に入ってすぐ目に入るブランコ席も遊び心たっぷり。
そんなBeach House Beerで飲みたい最初の一杯は、Lilikoi White Ale(リリコイ ホワイト エール)。
リリコイは、ハワイの言葉でパッションフルーツのこと。
ヒューガルデンやブルームーンのようなオレンジピールとコリアンダーを使ったベルギー系ホワイトエールにパッションフルーツを加えたもので、パッションフルーツの酸味が入っているおかげで他のホワイトエールよりもフルーティー感が強くてビールが苦手な人でも飲みやすく、暑い昼下がりによく合うビールです。
Lilikoi White Ale
パイナップルやグアバなどのトロピカルフルーツを使ったサワー系ビール、Toropical Fruit Gose(トロピカル フルーツ ゴーゼ)は、サワー系ビールの酸味が苦手という人でもトライしやすい、フルーティでちょっと甘めのタイプ。逆に、キリッと酸味の効いたサワービールが好きという人は少し物足りないかも。
Toropical Fruit Gose
そしてビールだけでなく、意外と侮れないのが自分好みにソースやトッピングを選んでカスタマイズできる自家製ピザなどのフード類。
個人的にビールに絶対に合うから試してもらいたいのが、ハワイのチリペッパーソースを塗って脂身がトロトロになるまで火を入れた一口サイズの豚バラ、Glazed Duroc Pork Belly Bites(グレイズド デュロック ポークベリー バイツ)。こってりとした豚バラにキムチまでのっていて、ある意味最強のビールのおつまみです。
Glazed Duroc Pork Belly Bites
そして〆のデザート代わりに飲んでおきたいのが、Haupia Black Lager(ハウピア ブラック ラガー)。ハウピアはココナッツミルクを固めたハワイの伝統的なデザートで、ココナッツフレークを使っているので、ほんのりとココナッツの甘い風味とモルトの香ばしさが感じられます。黒ラガーなのでスタウトよりも飲み口がシャープで軽く、アルコール度数も6%と低いのでスタウトのどっしりとして甘ったるいのが苦手という方でも飲みやすいと思います。
Haupia Black Lager
帰りがけに見逃せないのは、コーラルピンクが基調のTシャツやキャップなどのショップオリジナルのアパレル商品。ミニマルなのにちょっと古代ポリネシアンのような雰囲気も漂うロゴも遊び心があります。無地Tの代わりにジャケットのインナーに着てもかわいくて、会話の糸口にも使えそうです。
実は、4月にマウイ島のLahaina(ラハイナ)を訪れた際、歴史ある建物が立ち並ぶ一角にBeach House Beerの看板の出た一軒家があったのを見かけて以来ずっと気になっていたのですが、当時ラハイナのお店は閉まっていたし、ビールもお店や他のバーではほとんで見かけず、私の中では謎のブリューワリーでした。
マウイ島のLahainaにあるBeach House Beer Co.
話によると、Beach House Beerをローンチした当初はビールの醸造をカリフォルニアにある醸造所に生産を委託していたそうで、醸造も含めた操業をホノルルへ移行させるため、マウイ島のお店を一時的に閉め、チャイナタウンの醸造所/タップルームのオープンに注力していたそうです。4月にはチャイナタウンのタップルームに置かれたタンクで醸造された最初のバッチCraft Cerveza Lagerがリリースされ、その後はHaupia Black Lagerなど、少しずつ自社醸造のビールの種類を増やしていく予定だそうです。
Beer is Better at the Beachがブランドのキャッチコピーなのですが、実際はビーチ(on the beach)ではお酒が飲めないハワイ。だからこそ、まるでビーチハウスでビールを飲んでいるかのような雰囲気を味わうことのできるBeach House Beer Co.のタップルーム(at the Beach)は、ある意味ハワイに欠けていたビーチでビールを飲む爽快感を感じられる場所です。
今回のコラムを担当したのはYukaでした。
Beach House Beer Co.
96 N King St, Honolulu, HI 96817
https://www.beachhousebeerco.com/