ハワイビアフェスト2023

2023年09月09日

投稿者:Yuka さん

ハワイのクラフトビールを中心に100種を超えるビールを一堂に楽しむことができるハワイビアフェスト、2023年は1月、4月に続いて6月にも開催されました。4月は会場がEwa Beach(エヴァビーチ)とホノルルから離れていたため断念したのですが、6月はBishop Museum(ビショップ ミュージアム)だったので、どんなビールがあるのか試しに行ってみました。(いろいろと書きたいネタが他にもあったので、すっかり遅くなってしまいました…)。

 

 

参加していたハワイのブリューワリーは、Kona BrewingやMaui Brewingのような誰もが知る大手から、Honolulu Beer WorksやALOHA BEER Co.、Hana Koa BrewingのようなKaka’akoにタップルームを構えるヒップなブリューワリー、Lanikai Brewing、Beer Lab Hawaii、Kalihi Beer、Kohola Brewery、Hilo Brewing、Lokahi Brewing、Beach House Beer Company、Paradise Cider、さらには知る人ぞ知る実力派ブリューワリーINUまで様々。

 

 

思えばBeach House Beer Companyのビールを初めて試したのもこのフェスでした。残念ながら、Beach House Beer Companyを経営していた企業はマウイ島のラハイナで飲食店を多角展開していたのですが、先日の火災でほぼ全てのビジネスを失ってしまった影響で、オアフ島のお店も閉店せざるをえなくなってしまったそうです。

 

 

とにかく数が多くて、中にはこのフェス限定のビールを出しているブリューワリーさんもいて、テイスティンググラスが小さいと言えど、お酒があまり飲めない私は何を優先して飲むか選ぶのが楽しくもあり悩ましくもあり…。そうこう悩んでいる内に飲みたかったビールがなくなってしまう、なんてこともありました。

 

その中で真っ先に飲みにいったのが、Kaneohe(カネオヘ)にブリューワリー兼タップルームを構えるInu Island Ales(イヌ アイランド エールズ)。Inuについて詳しくは次回のコラムで書こうと思いますが、ここのサワービールがとにかくいいんです。使っているフルーツの果実感や酸味がキリッと出ていて、もはやビールの域を超えています。今回出ていたビールの中で最も飲みたかったのが、マンゴー・リリコイ・ピーチ・グラハムクラッカー・チーズケーキというサワーエール、Kilauea Breeze(キラウェア・ブリーズ)。さっきも書いた通り、もはやビールというよりはデザートかカクテルかという領域に入っていますが、喉越しはしっかりビール。ハワイでこんなトロピカルなビール飲みたかったんだよね、というのをきちんとわかってくれているブリューワリーです。スモールバッチすぎておそらく市場にはほとんど出回っていないので、興味のある方は是非Kaneoheまで足を運んでみてください。

 

 

変わり種でとても面白いビールを出していたのは、Honolulu Beer Works。Spruce Lee ; Enter the Forestという松の仲間であるトウヒを使ったビール。松葉やもみのようなフレッシュで青々とした香りがビールの苦味とよく合います。

 

 

ビール以外にもセルツァーやハードコンブチャ(アルコールの入ったコンブチャ)、サイダーなどを作るメーカーさんも参加していました。ハワイを代表するクラフトサイダーとセルツァーのメーカーへと成長したのは、以前はKalihiにあったParadise Ciders。私が最初に訪れた当時は倉庫をそのまま改装したタップルームが武骨でかえってかっこよかったのですが、現在はMililani(ミリラニ)に移転し、大きなバーを構えています。マンゴーやリリコイ(パッションフルーツ)、ドラゴンフルーツなどを使用したサイダーはフルーティーで、女性でも飲みやすいとおもいます。今回はMsngo Li Hing Mui Hard Seltzer(マンゴー リヒンムイ ハードセルツァー)などを出していました。

 

写真はMililaniにあるParadise cidersのバーで飲み比べができるフライト

 

ハードコンブチャで気になったのはマウイ島Haiku-Pauwela(ハイク パウウェラ)発のPauwela Beverage Companyが出していた、ストロベリー・シトラ、ハイビスカス・グアバ、パイナップル・クリームシクルの3種。1杯頼むと、ドリンクボトルに使われているのと同じ柄のステッカーをプレゼントしてくれるという粋な計らいもありました。スーパーのDown to EarthやFoodlandなどで取り扱っているそうです。個人的にはいつかマウイ島のタップルームにも行ってみたいです。

 

 

最後に、ハワイのブリューワリーではないのですが、見かける機会があれば是非一度は試してもらいたいのが、ポートランドのCascade Brewing(カスケード ブリューイング)。ここのサワービールはアメリカ全土でもおそらく上位に入ってくるのではないかと思います。今回出していたのはIndigo Twilightと2020 Blueberry。事前に公式WEBに出ていたタップリストの中で最も飲みたかった2020ブルーベリーは僅差でなくなってしまい、飲めませんでした(涙)。Indigo Twilightは、オーク樽で熟成させたブラックベリーとブルーベリーのジューシーなサワーエール。Cascade Brewingは東京だと、原宿にあるHigh Line Liquidで取り扱っているのを見たことがあります。ハワイなら、ハワイ随一のクラフトビールのセレクションを誇るKaka’akoにあるVillageで取り扱っていることが多いです。

 

 

 

ローカルのミュージシャンがアコースティックギターで演奏するSublimeやthe Green、Aviciiが聴こえてくる中、Bishop Museumのクラシックな石造りの建物を眺めながら芝生でのんびりとビールを飲むひと時。会場内には大きなジェンガがあったり、リンボーチャレンジ用にバーが設けられていたり、フォトスポットがあったりと、グラスを傾けながら盛り上がれるアクティビティも多くあり、時間がいくらあっても足りないくらい充実した時間でした。

 

何よりもいいのは、ハワイの夕焼けを眺めながら、そして気持ちの良い夜風に当たりながら、屋外でビールが飲めるということ。デンマークにいた時は、皆カールスバーグの6本入りのケースを片手に夕焼けを眺めながら運河沿いや芝生でビールを飲むという街の人々の光景が(冬でも)普通だったのですが、ハワイではこうして気軽に外で飲める機会が貴重なので、それだけでもこのフェスに参加する甲斐があると思います。

 

 

Hawaii Beer Festの次回開催は未定ですが、詳細は公式WEBをチェックしてみてください。

 

Hawaii Beer Fest

https://www.hawaiibeerfest.com

 

今回のコラムを担当したのはYukaでした。

この記事を書いたのはこの方

コラムニスト:Yuka

北欧デンマークからハワイへと引っ越してきたYukaです。今までロンドン、コペンハーゲンとヨーロッパの都市に住む機会が多かったのですが、いつかハワイで暮らしてみたいなと思っていた夢が実現して、自分でもびっくりしています。ミシュランの星付きレストランからストリートフードまで、とにかくおいしいものを食べることが大好きなフーディーなので、今また新たに変わりつつあるハワイのフードシーンを中心に様々なハワイに関する情報をお届けできたらいいなと思っています。

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